地震予知に挑むブログ

不可能と結論づけられた地震予知。でも、迫りくる大地震の尻尾を捉えたい。

三陸沖でM5.2の地震は発生。津波地震、アウターライズ地震に注意

今日の未明に、三陸沖でM5越えの地震がありました。やや大きい地震ですが、陸地では、最大震度2でした。

かなり沖合の地震で、震度も小さいので、気に留めなかった方もいるででょう。

ただ、三陸沖は、繰り替えし「津波地震」が発生したきた場所です。震源が遠い海域の為、地上での震度は小さいのですが、津波が襲い被害が出ます。

三陸海岸リアス式海岸の特徴で、海岸線が入り組んでいる為、津波の被害が大きくなるのです。

震源地は、明治三陸地震(明治29年)とほぼ同じ場所です。

明治三陸地震は、M8.2-8.5の大地震でしたが、地上の震度は小さく油断していたところを大津波が襲いました。死者は2万人を超え、東日本大震災を上回ります。当時で最高到達点38.2メートルの津波も観測しています。

また、昭和三陸地震(昭和8年)も、ほぼ同じ場所で起こっています、M8クラスの地震で、こちらも揺れの被害は少なく、大津波の被害で1000人以上が亡くなりました。

ただ、この二つの地震は、メカニズムが違う地震です。

三陸地震は、北アメリカプレートと太平洋プレートの境界がゆっくり滑った為に引き起こされた地震でした。

一方、昭和三陸地震は、太平洋プレート内における単一アスペリティの破壊による正断層型のアウターライズ地震とされています。

アウターライズ地震は、太平洋プレートの沈み込みの影響を受けて、沖合のプレートが引っ張られ、引き裂かれことにより発生する地震です。

昭和三陸地震は、明治三陸地震の影響で発生したのではないか、と言われています。

東日本大震災から5年以上経っても、太平洋プレートの沈み込みは活発で、その影響を受けてアウターライズ地震が発生するのではないか、と危惧されています。

本震はM9クラスなので、規模が大きくなる可能性もありますので、最大の注意が必要です。

東日本大震災以降も、まだ大地震を引き起こすパワーが蓄積されている、とする研究者もいます。

夜中に小さい地震だと、避難する気持ちになるのは、なかなか難しいですよね。でも、無駄になっても避難をする習慣を忘れないで下さい。

「天災は、忘れた頃にやって来る」そろそろ、防災意識も希薄になってきている頃かも知れません。大地震、大津波は、そんな時に襲ってくるものです。

今日の地震が連鎖を生む可能性も否定できません。

アウターライズ地震だと、津波到達まで早くても30分かかります。防災意識を高めれば、命は守れるはずです。

地震から命を守るのは、国や政府ではなく、自分自身の役割です。小さな地震にも注意を払い、素早い避難を心掛けて下さい。