函館地震で震度4、内浦湾で余震相次ぐ。熊本地震も、活断層地震はなぜ長引くのか
今日は函館で震度4を記録するなど、内浦湾で地震が相次ぎました。16日に発生した震度6弱の地震の余震と考えられます。
震源も深さも、ほぼ同じ場所で地震が続いています。レベルは高くないですが、ずっと余震が続いていました。
一方、熊本地震もだいぶ数は減りましたが、今だに揺れ続けています。今日は震度3の地震も起きています。
函館の地震も、熊本地震も、メカニズムは違いますが、どちらも活断層地震です。
活断層地震は、地表面の地殻が破壊される地震です。熊本地震では、引っ張られて地表が裂けて、横ずれしました。函館地震では、押しつけれて地表が破壊され、断層の片側が乗り上げるように動きました。
通常なら、地表のかかるストレスが地震のよって解消され、徐々に収まってくるはずです。ところが、熊本地震は2か月半経っても続いていますし、函館地震も継続的に地震が続いているのです。
2つの地震のどちらも、パワーの源はプレートの動きです。熊本も函館も、震源から少し離れた場所で、プレートが活発に沈み込んでいます。
活断層地震が起きた後も、このプレートの沈み込みは収まっていませんので、パワーを送り続けているような状態で、収まらないのだと考えられます。
地震は本震と余震があって、本震発生の後に余震が起こり、徐々に収まる。というのが、従来に地震の考え方でした。しかし、今後熊本地震のように更なる大地震が起きないとも限りません。
こうしたダラダラと続くパターンは、復興の妨げとなり厄介ですし、罹災地域の方々の精神的ダメージも大きくなります。
大変でしょうが、どちらの地域も、まだ警戒をお願いします。
日本列島には、活断層が無数にあり、まだ未知のものも多いとされています。
地殻変動異常が続き、日本列島が軋むように動いていて、安全地帯はありません。
ただ、あえて危ない場所を指摘するならば、プレートの活発な沈み込みの西側、という条件を満たす関東・首都圏でしょうか。
首都の活断層は、地図上は意外と少ないのですが、存在しないのではなく、建物密集によって調査出来ないだけです。
活断層地震は、突然不意打ちで襲ってきます。阪神大震災の本震はわずか14秒でしたが、それで都市が壊滅しました。
とはいえ、活断層の活動スパンは長く、野島断層は1000年に一度ですし、活断層地震に遭遇してしまうのは、宝くじに当たるような確率です。
だから、阪神・新潟・熊本・函館の他、全国各地でも活断地震が、ここ20年で集中するのは異例です。まさに地震の活動期と言えるでしょう。首都圏直下型地震が起きても不思議ではないのです。
近くで地震活動が活発な時は、地殻にストレスが溜まるかもしれません。離れているからと軽く考えず、活断層地震にも警戒が必要です。