東海沖で深発地震が多発する異常。地下の動き加速で、地殻にストレスが
今日、東海沖で大き目の深発地震が発生しました。
最近気になっているのは、東海沖で深発地震が多発している事です。hi-netの青い点ですね。
前から東海沖では深発地震が発生していました。しかし、最近では発生頻度が高くなり、伊勢湾や駿河湾、陸地に近い場所でも広範囲で見られるようになりました。内陸から日本湾にかけても発生しています。
目に見えて増えている深発地震は、異常事態でなんらかの前兆かもしれません。
そもそも、この深発地震は太平洋プレートが地下のマントルまで沈み込むことで発生する地震です。マントルまで達した地殻は、やがて溶解して地下のマントルに戻り、地震が発生しなくなります。
太平洋プレートは、アメリカ大陸の太平洋沿岸で地下のマントルから浮き上がり海底面となり、日本の相模トラフ、小笠原海溝でフィリピン海プレートの下に急角度で潜り込みます。
そのスピードは、年間8~9センチと言われています。アメリカ大陸からは1,2億年かけて旅を続けてきた地殻が、ここで旅を終えるのです。
太平洋プレートの移動スピードは、ユーラシアプレートなどに比べ早いです。とはいえ、通常では1ヶ月では1センチも動かないはずです。
それに比べ、東海地震の深発地震の多発は異常だとしか思えません。プレートが異常なスピードで滑り込んでいるのです。
東日本大震災では、多い所では十数メートルもプレート面がズレ動きました。地球規模で考えると大異変です。その上、その動きは5年経っても収まらず、近年加速しているようにも見えます。
一方、地表面は、まだジッとして動いていません。太平洋プレートの上にはフィリピン海プレートがあり、その上に地表のユーラシアプレートがあります。
フィリピン海プレートは、東海地区の固着域で地表のプレートとくっついていて、更に伊豆半島がつっかえ棒のようになっていて、今は動いていません。
ただ、地下は活発に動いているので、ストレスを溜めこんでいるはずです。
やがて、どこかでストレスの発散が起きる可能性は高いです。活断層地震やプレート内地震、またプレート境界型地震も起きるかもしれません。固着域がはずれれば東海地震になります。
昨年の5月30日に発生した、マグニチュード8.5の東京の小笠原諸島での深発地震は、世界でも観測史上最大の深発地震でした。日本の地震でも、第2位です。これほど巨大な深発地震は起きないとされていましたので、世界中の地震学者が驚愕の声を上げました。
この時は、日本列島のほぼ全ての場所で揺れを観測しましたし、関東では震度5強などを観測しました。ちょうど、首都高で車を運転している時で、横揺れが強く怖かった記憶があります。
それ以降、小笠原での巨大深発地震に警戒すべきとの声もあります。
あれからも、地下の破壊は続いています。小説の「日本沈没」は大袈裟に思えますが、昨今の深発地震多発は、地球規模から見て、極めて異常なのです。
この動きは、いつか必ず、東海・関東に跳ね返ってきます。それも、そんなに遠い時期ではないかもしれません。
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