地震予知に挑むブログ

不可能と結論づけられた地震予知。でも、迫りくる大地震の尻尾を捉えたい。

函館地震の今後の展開は? 関東が次に危ない?!

昨日の昼に函館で震度6弱地震がありました。被害は少なくて何よりですが、今後の展開が気になります。

昨日から、内浦湾の本震とほぼ同じ場所で余震が何度も起きています。しかし規模は小さめで、震源が移動するような動きも見られません。

気象庁は、昨日の会見で「今後も同程度の地震が発生するかもしれない」として警戒を呼びかけました。過去に地震が頻発した記録があるからです。群発地震、長期化の可能性もあるとしました。

しかし、今日のデータを見る限りでは、そうした傾向は見られませんし、周辺の地震はむしろ減っています。

これまでは、函館の東方沖でも日本海でも、震源地を挟むように地震活動が活発だったのに、今日はどちらも収まって、北海道では周辺ではほとんど地震が起こっていません。

一定のパワーは、発散されたのでしょうか。

今後の展開は、震源の移動や、周辺の活発化などがあると警戒が必要です。しかし、今のところは通常の余震の範囲ですし、マグニチュードも大きくは無かったので、それほど心配はいらないと思います。

 

 

それより、地震のメカニズムが、次の地震を導き出す鍵になるかもしれません。

今回の地震のメカニズムは、押し付ける力が岩盤を破壊する逆断層地震です。そのパワーの源は、北海道の東部で続く太平洋プレートの活発な沈み込みです。

Hi-netを見ると良く判りますが、沈み込んだプレートは、地下の深い場所で地震を起こします。

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東側に沈み込む場所があり、西側で深い地震が起きます。緑の点ですね。

その直上の浅い場所で断層地震を起きるのです。プレートが動き押し付けられるストレスが、地震を発生させると考えられます。

東にプレートの沈み込み、その西側で浅い断層地震のパターンです。

実は、全く同じパターンが、九州でも見られます。熊本地震は、日向灘が沈み込み、九州内陸に深い地震を発生させ、その西側で浅い断層地震が起きました。

地下の深い場所が動いて、地表の活断層に影響を与えたのです。

 

では、日本列島で、他にこのパターンになりそうな土地はどこなのでしょうか?

これはズバリ、東北の太平洋沿岸から関東にかけてです。

特に今日は、茨城県地震が多発してていて、ここだけ活発化している印象です。茨城沖からの沈み込みが活発で、茨城の西部には深い地震を示す緑の点が多数見られます。

 

さて、その西側で活断層地震が起きると仮定すると、危ないの「東京・埼玉・千葉」となります。

特に東京湾北縁や、埼玉内陸部、東京西部などで、活断層地震に注意が必要です。

函館地震の教訓ですと、普段あまり地震が見られない場所で2連発の地震があったら、規模は小さくても、警戒すべきでしょう。

活断層地震は、阪神・淡路大震災と同じメカニズムです。昨日の地震のように直上では激しい揺れが襲い、都市では建造物に甚大な被害が出ます。建物が崩れると、人命にも被害が及ぶのです。

昨日の震源地周辺はもとより、東北、関東でも同じパターンの地震が起きてもおかしくありません。備えを本格化して下さい。

 

 

震度7を生き抜く―大震災から命を守るために

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