南海トラフ大地震の尻尾が見えたか。紀伊半島で進む異変
熊本地震は、やはり長期化の様相を呈していますね。
一方で、昨日書いたように、南海トラフ周辺で、大地震の前兆と思われる地震が起こり始めています。
チラチラと見えてきた、大地震の尻尾を検証したいと思います。
一番異変が出ているのが、紀伊半島です。紀伊半島は、中央構造線が東西に貫いています。そして紀伊水道から四国中部を東西に貫く浅い地震が起きています。
オレンジの点ですから、深さ25km位ですね。
また、黄色い点が和歌山から四国東部沖、紀伊半島沖に点在しています。
和歌山は昔から、関西でも地震の多い場所でした。赤い点の集中するエリアでは、浅い地震が良く起きたので、それ自体は珍しくありません。
しかし、四国から紀伊水道、その沖に広がる震源は、最近までなかった動きです。黄色の点は、フィリピン海プレートの深さなので、まさにグッとプレートが日本列島に押しつけながら動こうとしているのが、はっきりを見てとれます。
フィリピン海プレートは北西方向に日本列島を押し上げていますが、最新の地殻変動を見ると、通常より西にむかって動いています。熊本地震の右横ずれ断層の影響です。
フィリピン海プレートは、若くて他のプレートとくっつきやすい、という性質があります。いまは陸のプレートを固着していますが、ピシピシと小さな破壊が進んでいる段階です。
プレートの固着面は、面としてではなく、点で固着していると言われます。いはば、いくつもの釘で止まっている状態です。
その釘が、1本1本折れていきます。それが今の状態です。そして、あるところまで進むと、耐え切れずドンッといくのです。
今一度、Hi-netの画像を見て下さい。何が進行しているか、判るでしょう。ここまで来たら、後戻りはありません。あとは、どれぐらいかかるか、という事だけです。
まだ、紀伊半島沖の地震はレベルは低いですが、今後は増えてくるでしょう。特に、東南海地震はいつ起きても不思議ではないので、リアル感を持って備えるべきです。