地震予知に挑むブログ

不可能と結論づけられた地震予知。でも、迫りくる大地震の尻尾を捉えたい。

地震の発生確率No.1の千葉は、本当に危ないのか

30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を示した「全国地震動予測地図」の平成28年版を公表が公表されました。

東京都47%、横浜市水戸市81%、名古屋市45%、大阪市55%、広島市22%、福岡市8.1%など。

その中で全国でもNo.1だったのが千葉市で85%でした。果たして、本当に千葉市は危ないのでしょうか、検証してみます。

この確率は、地震保険の料率に影響を与えます。あくまでも様々な地震の発生間隔を重ねて算出されたものです。

地震はいつも、イレギュラーで発生します。熊本地震は確率が8%弱の場所で発生しました。確率が低いから安全とは言えません。

ただ、千葉は安全かというと、それも言い切れません。

よく私は人の「最近、地震はどの辺がヤバイの?」と聞かれます。最近もあって、「うーん、千葉かなぁ」と答えていました。

千葉に大地震が切迫している、というよりも、地震が起きるパターンが他に比べて多いのです。

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まず、以前から心配されている東日本大震災の割れ残りが動く可能性があります。以前書いた通り、3.11の破壊は犬吠岬沖で奇跡的に止まりました。

震災直後から千葉沖の地震が警戒されましたが、今まで起きませんでした。しかし5年経って、今動きが出てきています。

また、相模トラフが動く可能性も高いです。元禄関東地震震源は房総半島沖と言われています。

首都圏直下型地震のリスクもあります。東京湾北縁などは、最近の活発で心配です。

また、フィリピン海プレートと太平洋プレート双方に影響を受けます。第五のプレートと言われる関東フラグメントもあり、プレート境界型地震の発生も懸念されます。

また、千葉沖には大きな歪が溜まっていると指摘する研究者もいます。

と、様々な地震のリスクを抱えているのが、千葉なのです。ここまで書くと、さすがのNo.1ですね。

 

ところが、千葉は東日本大震災以降、地震が少ない状態が続いていました。隣接する茨城が揺れまくるのに、千葉は空白域のように静かでした。

不気味ですね。

今日も外房と東京湾北縁で地震があり、最近は活発化の兆しが見えます。空白域は、パワーを溜めこみ、一度地震が起きると規模が大きくなる事があります。警戒はやはり必要でしょう。

ただ、千葉市は東京と近いですし、関東全体がリスクを抱えています。そうして、以前から警戒されながら、阪神・新潟・東日本・熊本と離れた場所で大地震が起きているのも、地震予知の難しさですね。