熊本地震で、引き続き余震に注意。さらに、震度6弱以上の激しい揺れの可能性も
政府の地震調査委員会が一連の熊本地震について、新たな見解をまとめました。
熊本県では、今後も1か月程度は最大で震度5強程度の揺れに注意が必要とのことです。
一方、大分県では強い揺れの危険性は低下したとしています。
ニュースサイトでは、そこまでしか伝えていないサイトも見られますが、実はこの見解には続きがあります。
「今後、少なくとも1か月程度は、熊本県から大分県にかけて、震度6弱以上の激しい揺れを伴う別の地震に引き続き注意が必要」と指摘したのです。
その根拠は、九州では過去にマグニチュード6を超える地震の2、3か月後に、同じくらいの規模の別の地震が周辺で発生したことがあるため、としています。
つまり、場所を移して、また激しい揺れが発生する可能性があるのです。
この「震度6弱以上」という言い方が曲者で、震度7でも当てはまる訳です。ちなみに、日本の震度分類では、震度7以上はありません。
震度7は、震度7弱や震度7強をいう表現は無く、ある一定レベル以上は全て震度7で天井知らずです。
例えば、熊本地震の最初の震度7が発生した時、被災地の映像を見て、率直に神戸より揺れが少なかったのではないか、と感じました。しかし、2度目の震度7の発生後の映像を見ると、神戸と同等の揺れがあったと感じました。
熊本地震は地震のレベルも下がり、落ち着いているといった印象ですが、この見解は実は怖い内容です。
また、激震があるかも、と言っているのです。
マスコミの伝え方は様々で、ソフトになっていますが、こうした見解を発表するのは勇気のいることだと思います。
昔は、気象庁の会見などでは「大きな地震に繋がる恐れはありません」という明らかな嘘がまかり通っていました。地震が予知できないのなら、地震が起きない事も、誰も予知できませんよね。
でも、繰り返される大震災と、いつどこで大地震が起こるか判らない状況から、積極的に地震の危険性を伝えるようになりました。
最近、気象庁の会見でも、都合の悪い所は「わからない」ばかりですよね。
まあ、公の見解は、今までは地震の不安を無くす要素が大きかったのですが、その為に防災意識が希薄になっていたのも事実です。
今回の見解は、直近の地震の発生データに基づいたもので、多少疑念が残ります。
また、この見解には、周辺への影響は含まれていません。日向灘、九州西方沖、九州の別の場所、四国など周辺地域も、まだ充分な注意が必要です。
安心せず、備えを忘れないようにお願いします。